モチ品種の黒米を蒸したときに感じる甘い香りと、緑茶の清涼感のある香り…。きめ細かな生地の生む、口の中でシュワッと消えるような食感が楽しめて、色も美しい。そんなシフォンケーキ＝写真＝に、佐賀県唐津市の唐津うまかもん市場で出合った。
あまりのおいしさに、作られた方に会いたくなった。同市北波多大杉にある「河童農園」の清水百代さん（69）を訪ねた。
香りの秘密は？
「材料にこだわっていますから」
では、仕入れ先は？
「生地の小麦粉から、鮮やかな色と香りを生み出す米や野菜まで全部、自分で作っています」
それらの魅力を最大限に生かすため、多少日持ちがする品を提供したい。そんな思いから5年前に作り始めたシフォンケーキ。以来、ショウガやゴボウ、ニンジンなど、四季折々の多種多様な野菜を取り入れながら「唐津に来た人が思わずおいしいと言うケーキ」を目指しているという。
畑の管理から焼き上がりまで、休む間もなく一人で担う原動力は、「仕事が楽しい」というポジティブな気持ちと「次はどう工夫しようか」というあくなき探究心。
どんなシフォンケーキに出合えるかは、実際に訪ねてみてのお楽しみ。五感が喜ぶひとときが、いずれの種類でも1パック250円で手に入るのだから、これもまた幸福度を上げてくれる。
（フリー記者・林佳代子）
▼河童農園のシフォンケーキ 佐賀県唐津市久里1961の2、唐津うまかもん市場で販売。ケーキの種類は季節によって変わる。売り切れ次第終了。同市場＝0955（78）1313（午前9時～午後6時、不定休）。
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March 03, 2020
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五感の喜ぶひとときを 佐賀・唐津のシフォンケーキ - 西日本新聞
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