日本一面積の小さい富山県舟橋村に移住し、若手農家らとともに地元食材の販路開拓を目指す「舟橋村農業ブランディング機構FABO(ファーボ)」を七月に立ち上げた。東京でウェブメディアの運営も手掛け、地方創生などをテーマに情報発信を続ける。「二足のわらじ」に共通するのは「多彩な価値観を提供し、地域に根差して活動している人を応援したい」との思いだ。
東京から移り住んだのは二〇一八年。子どもの誕生がきっかけだった。地方移住に関心を持って情報を集めていたところ、村を挙げて子育て支援に力を入れていることに魅力を感じた。二つの拠点を行き来して仕事を続けるが、軸足は舟橋村にある。
FABOの中心メンバーは村の若手農家や飲食店経営者らと合わせて五人。地元食材の加工品ブランド「MUSUBU(むすぶ)」をつくり、ウェブサイトを開設。第一弾として地元産の米や同県滑川市産のホタルイカ、同県立山町産の牛肉のしぐれなどを使った冷凍おにぎりを販売している。
長崎市出身の被爆三世。高校生の頃は核廃絶を求める署名活動を精力的に行っていた。大学に進学し全国の学生と触れ合うようになって感じたのは「平和」への思いに対する周囲との温度差。平和について若者に考えてもらえる伝え方を学ぼうと、卒業後はPR会社に就職した。
転機となったのは、地方企業を対象にしたセミナーで、各地域で頑張る人たちの熱意に触れたこと。この時、「セミナー参加者のように地域活性化のためにスモールビジネスを立ち上げ、頑張っている人が報われることが『平和』の前提にあるのでは」と感じたという。
一四年に独立し、その後、ウェブメディア運営会社「70seeds(セブンティシーズ)」を設立。「次の七十年の当たり前をつくる」をコンセプトに、地方創生やアート、ものづくりといった各分野の先駆者へのインタビューを定期的に発信。作り手のエピソードが伝わる地域の名品を発掘し、販売も手掛けている。
FABOについては来年、社団法人化する目標を掲げている。小さな村ゆえ、販路が限られるといった課題もあるが「舟橋村で就農したいという問い合わせもきており、変化が起きている途上。『舟橋村ファン』を増やしていけたら」と意気込んでいる。 (山岸弓華)
【会社メモ】FABO 富山県舟橋村内の若手農家や飲食店経営者らが設立。代表はおらず、岡山史興さんは広報担当を務める。舟橋村役場を主な拠点として、月に1回ほど話し合いを開いている。食で人と人、地域と地域を結ぼうという意味を込めた加工品ブランド「MUSUBU」を展開。子育て世代に向けた商品開発も進めようとしている。
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October 14, 2020 at 06:24PM
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食材の販路開拓「FABO」 岡山史興(ふみおき)さん(36) 舟橋村ブランド 発信 - 中日新聞
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