
ケーキ屋の息子は「クリスマスがないのが当たり前」
兵庫県尼崎市で父の代から2代続く洋菓子店「リビエール」を営む西剛紀さん(@nishitake0525)。 ケーキ屋の息子として育ってきた幼い頃から「クリスマスはないのが当たり前」の生活でした。 「小さい頃は、クリスマスシーズンはずっとおばあちゃんの家に預けられていましたし、小学校高学年くらいからは自分もお手伝い側に。パティシエになってからは、深夜3時4時まで準備が終わらない年もありました。時代はずいぶん変わって、今はそこまでのことはないですが」 クリスマスは、ケーキ屋さんにとって書き入れ時。たくさんのお客さんが訪れるのがありがたい反面、秋頃から「あの大変な時期がまた来るのか……」と憂鬱にもなっていたのが正直なところだと言います。
イブの夜は大行列。お客さんもイライラ…
特に混み合うのは12月24日、クリスマス・イブの夕方以降。リビエールの場合、ピークタイムには1時間以上並びます。 「寒い中並ぶのも大変ですし、お客さんもどうしてもイライラしてくるんですよね。家族をおうちで待たせているお父さんらしき人が『まだ並んでるんだよ』と不機嫌な声で電話をしていて申し訳なくなることもありました」 「中には店員にキツく当たる人も。ギスギスした空間になるのはこちらとしてもしんどかったです」 「何より、せっかくのクリスマス。スタッフにもお客さんにも、もっと幸せな温かい気持ちでこの日を迎えてもらいたいと思ったんです」
1年で一番売り上げる日を“捨てる”勇気
スタッフの長時間労働をやめるために。お客さんにも余裕を持ってケーキを手にしてもらうために。 クリスマスの数日間は予約販売のみにして、当日販売はやめられないか? そう夢想したものの、当日販売は売上額としては決して少なくありません。それを“捨てる”には勇気が必要でした。 「クリスマスの売上に依存せず、健全な経営ができる体制を作ろう」。実現するため、西さんは1年前から意識して努力してきたと言います。 結果的に2020年の売上は、コロナに負けず好調。宣言通り、クリスマスケーキは予約販売のみに留めました。 12月23日~24日は、予約分の受け渡しをする一部スタッフを除き、多くがお昼で退勤できるようになりました。 事前に作る数が決まっていたからこそのメリットもありました。 「これまで、忙しい中ではどうしても簡素化せざるをえない工程もあったのですが、今年は作業量に余裕があったため、例年よりも1台にかける手間を増やせたのもよかったです」 「売れ残ったケーキを廃棄する作業がなかった点も、フードロスの意味でプラスでした」
からの記事と詳細 ( 「クリスマスケーキの当日販売、やめました」1年で一番売れる日になぜ?あるお菓子屋さんの決断(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース )
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