東北地方の豊かな食材が改めて注目されている。新型コロナウイルスの感染拡大は収束が見通せず、自宅で食を楽しむ巣ごもり需要が衰えない。食材の王国を盛り上げる生産者や店を訪ね、お取り寄せ商品を紹介する。
天然マダイの身をほぐし、甘めに炊いた秋田県産「あきたこまち」に混ぜ込む。蒸した約10センチの切り身も二つ。素材勝負の一本気な料理だ。
生息域の北限に近いとされる男鹿半島沖のマダイ。日本海の荒波にもまれた身はきりっと引き締まり、脂が乗り過ぎず、さっぱりとした味になる。
漁の最盛期は5、6月。東京ドーム6個分もの大きさになる浮き定置網を仕掛け、産卵で海面近くに上がってくるマダイを狙う。1日当たりの水揚げ量は5~6トン。スーパーに並ぶマダイは1~2キロだが、男鹿沖の天然マダイは3~5キロと大ぶりだ。
男鹿市の水産加工会社「旬魚房 匠(たくみ)」の冷凍「鯛めし」は、グループ会社が水揚げしたマダイを使う。「うま味を逃がさない保存にこだわっている」と工場長の吉元一人さん(61)。水揚げから2時間以内に急速冷凍し、取れたての新鮮な状態を保つという。
保存料や添加物は一切、使わない。製パンの材料として人気の「白神こだま酵母」に漬け込んで熟成させ、魚本来のうま味を引き出す。切り身を蒸す際も味付けはしない。
2011年の創業後、最初に販売した鯛めしは県外からのオンライン注文が売り上げの約3割を占める。店頭の直売所や「道の駅おが オガーレ」でも販売している。吉元さんは「刻みのりやいりごまをかけるのがお勧め。取れたての天然のシンプルな味を楽しんでほしい」と話す。
[メモ]オンラインショップの冷凍の鯛めし(180グラム)は1個520円(送料別)。個数を指定すればギフトボックスにもできる。ハタハタの骨抜きあぶり焼きやマダラの純米大吟醸かす漬け、タコのからすみパスタソースなどもあり、複数種類の詰め合わせも受け付ける。ウェブサイトのメールフォームかファクスで注文する。連絡先は「旬魚房 匠」0185(27)8288。
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