元バドミントン選手の潮田玲子さんがInstagramで公開された「ケーキ落とし事件」の動画が、先週ネットニュースで話題になっていたので見てみました。
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動画は、潮田さんの娘さんの3歳の誕生日でのパーティーの一コマ。当時4才のお兄ちゃんが笑顔で「ハッピーバースデー・ツウ・ユウ」と歌いながら、手作りのケーキをお盆に載せて運んでいます。
ところが、途中でお盆が傾きだし、ケーキを落としそうになります。
潮田さんは「ああっ!落ちるっ!」と、慌てて後ろから支えようとしますが間に合わず、ケーキは床に落下してしまいます。
「ああっ!」と言って頭を抱えながらカメラの方(旦那さんと娘さん(妹)の方)を見る潮田さん。でも、頭を抱えながらも笑顔は絶やしません。
お兄ちゃんは、「しまった」という表情をしながらすごすごとキッチンの方に戻っていきます。そこへ、動画を撮っていた旦那さんの「ハハハハ」という静かで乾いた笑い声が聞こえてきます。
私は、これには「やっちゃったね。でも、大丈夫だよ」という寛容かつ共感的なメッセージが込められていると感じました。
動画は続きます。よくは聞き取れないのですが、おそらく妹さんの「うえぇん」という泣き声。その後、お兄ちゃんが、照れ隠しからか「大丈夫。最悪じゃない」と言います。
それを聞いた潮田さんは、「最悪…」と言いながらも笑顔を絶やしていません。
さらに戻ってきたお兄ちゃんは、何か伺うようにカメラの方(旦那さんと妹さんの方)を見ます。潮田さんは、よく聞き取れないのですが、たぶん「ごめんね、ミイちゃん」と言いながら妹さんの方を見ます。
ここで動画は終わります。その後パーティーがどうなったのかはわかりませんが、私は潮田さんと旦那さんの対応は本当に素敵だと思いました。
普通、こういう場面ではキレて感情的に叱ってしまう人が多いと思います。
例えば、「何やってるの!気をつけなきゃダメでしょ。ケーキが台無しじゃない。どうするつもり?早くあやまりなさい!」といった感じです。
人によっては、「だからいつも言ってるでしょ!ちゃんと気をつけて行動しないからこうなるんでしょ。なんであなたはいつもそうなの」などと人格否定的な言葉をぶつけてしまうかも知れません。
でも、潮田さんも旦那さんもそうはなりませんでした。一瞬はイラッとはしたかもしれませんが、それに飲み込まれるようなことはありませんでした。
私は、これは非常に素晴らしいことだと思います。こういうとき感情に飲み込まれてしまうか、冷静さをキープできるかの違いは非常に大きいからです。
というのも、ネガティブな感情に飲み込まれたままキレてしまい、それで今まで積み上げてきたものを台無しにしてしまう人はたくさんいるからです。
私はこの動画の後を勝手に想像してみました。
親子で一緒に片づけ、まだ食べられるところは食べたのかもしれません。潮田さんも旦那さんも、「あなたが落としたんだから全部自分でやりなさい」などと冷たいことは言わなかったと思います。
そしてちょっと落ち着いてから、お兄ちゃんは妹さんに「ごめんね」と謝ったと思います。こういう寛容な親に育てられている子は、相手の気持ちを思いやることができるようになる可能性が高いからです。
そして、楽しい雰囲気の中で誕生日パーティーが終わったと思います。
以上は勝手な想像ですが、このような寛容かつ共感的な親に育てられると、それがモデルになって、子どもも自然にそうなる可能性が高いと思います。これをモデリング効果と言います。
よく「子どもは親の言うことは聞かないけど、することは真似る」と言われますが、その通りのことが起こります。
逆に、こういうとき親が「何やってるの!気をつけなきゃダメでしょ。どうするつもり?」と感情的に叱っていると、子どももそれを真似するようになります。
つまり、兄弟や友達が何か失敗やミスをしたときに、相手をとがめるようになってしまうのです。
最後にひと言。
最近はコロナ禍の影響もあってか、ネガティブな感情に飲み込まれたままキレて、今まで積み上げてきたものを台無しにしてしまう人がたくさんいるので、お互い気をつけましょう。
からの記事と詳細 ( 潮田玲子さんの「ケーキ落とし事件」の動画に学ぶ、キレる親・キレない親が子どもに与える影響の違い(親野智可等) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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