プレイステーション5はソニーによる公式の分解動画が話題になりましたが、今度は新型コントローラ DualSense が分解されています。
といっても今回は公式ではなく、ゲーム機修理業者 TronicsFix によるもの。デュアルセンスの新機能である「ハプティックフィードバック」「アダプティブトリガー」の部品や構造、PS4のデュアルショック4より大きく大容量になったバッテリーなど、これまで知られていなかった中身が確認できます。
目についたところを挙げれば、
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DualShock 4比でバッテリーの容量も体積も大きい。新機能ハプティックフィードバックやアダプティブトリガー、マイクなど部品も増え、複雑になっている。
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グリップ部分の振動子はフォスター製の新しい部品。デュアルショック4はシンプルな偏芯錘を回してブルブルさせるモーターだったのに対して、デュアルセンスはより鋭く繊細な動きを再生できる「ハプティックフィードバック」用のアクチュエータを搭載。場所は同じ。
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アナログスティックのスイッチは同じアルプス製。
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アダプティブトリガーは、斜め歯車とねじ歯車を組み合わせた構造(ウォームギア)。ねじ歯車をモーターで制御することで、LRトリガーの押し込み(回転)の抵抗を動的に変更する。
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新設の部品も含め、各部はかなり細かくモジュラー化しており、修理業者や保証無効上等でユーザー手入れはしやすそう。
アダプティブトリガーは、従来は一定の抵抗だったLRトリガーの重さ・硬さを動的に変えられる機能。軽い手応え(指ごたえ?)と重いが選べるだけでなく、ゲーム内のアクションの状況に応じてプログラマブルに、引いている途中でも可変できることが特徴です。
たとえばリアル系ならば、弓を強く引き絞るには段階的に強い力が必要になるなど。あるいはラチェットアンドクランク新作では、ダブルバレルショットガンは軽く引き金を引けば片方の銃身で、強く引き抜けば両方同時に発射するなど、これまではもうひとつのボタンで切り替えていたような機能もトリガーだけで実現できます。
PS5だけという売りは、裏を返せばPCでもXboxでも任天堂でも採用できず、できるだけ多くの母数を狙いたいサードパーティーのゲームでは導入が進まないことにもなりかねませんが、「アダプティブトリガー」「ハプティックフィードバック」ともに、すでにサードパーティーを含む多くのゲームで活用が予告されています。
たとえばPS5とPC向けに発売予定の Deathloop (マイクロソフトに買収されたベセスダ / Arkane Studios製)では、銃が詰まると引き金が物理的に途中で止まる演出として導入予定です。また Take-Two の NBA 2K21 は、抵抗の強弱を使って選手の疲労を再現。スタミナがあるうちは軽やかに操作できるのが、疲れるに従って本当にトリガーが重くなるという、ゲーム内のキャラクターとプレーヤーに斬新な方法で一体感を与えます。
PS5ゲームは何が変わる?開発者が語るコントローラ新機能の活用法
いまや当たり前になった振動機能も、なくても遊べるからといって省略されず、ないと物足りない機能になっています。アダプティブトリガーもハプティックフィードバックも、ファーストパーティーゲームやPS5独占ゲームでの活用はもちろんとして、導入しやすい開発者支援さえあれば、むしろマルチ作品をDualSense があるから選ぶ理由になるかもしれません。
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