新型コロナウイルスの感染拡大で廃業の危機に直面しながら、アルバムメーカーの支援で再起した兵庫県姫路市内の洋菓子店が、順調に再生への道を歩んでいる。可食インクでケーキなどに写真を印刷する技術が好評な上、駐車場を併設できる郊外に移って商圏も広がり、売り上げはコロナ前を上回っているという。「多くの支えのおかげ」と、品ぞろえの充実に余念がない。(佐伯竜一)
同市田寺3の「鶴谷洋菓子店」。ホテルやレストランなどで20年近く修業を積んだ同市出身の鶴谷哲也さん(36)が営む。2016年に開業して人気だったが、コロナ禍で売り上げが落ち込み、今年6月に閉店した。
しかし、アルバム大手のナカバヤシ(大阪市)が、可食インクで誕生日ケーキなどに写真を印刷する同店の技術に着目。鶴谷さんを社員にした上でスポンサーを引き受けることにした。
同店が当初の繁華街から郊外に移転して8月下旬に再オープンすると、初日からエクレア、シュークリーム、ケーキが閉店前に売り切れた。その後は、新旧のファンが日に40~60組ほど訪れ、エクレアやシュークリームは月1200個、予約制のデコレーションケーキも同200個ほど売れている。
店頭では、ナカバヤシのアルバムや文具も扱う。売り上げは想定を上回り、コロナ前の約1・5倍に上っている。同社は10月、スマートフォン用写真保存アプリ「Fueru(フエル)アルバム」からケーキにプリントして通信販売する仕組みを整えた。全国から月数十個の注文が入った。
ケーキ、アルバムとも子育て世代の需要が多く、コロナで帰省が難しい実家に孫の写真プリントケーキを送る人もいる。鶴谷さんは「日に日に忙しくなってありがたい。焼き菓子なども作りたい」と話している。
火・水曜定休。同店TEL079・262・9653
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