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Sunday, May 9, 2021

支えたい 休業中の食材で料理 片町の「金沢炉端あっぱれ」 - 中日新聞

新型コロナウイルスの宿泊療養先のホテル従業員や医療従事者らを支援するため、100人分の料理を準備した店員たち=金沢市片町の金沢炉端あっぱれで(山口直起さん提供)

新型コロナウイルスの宿泊療養先のホテル従業員や医療従事者らを支援するため、100人分の料理を準備した店員たち=金沢市片町の金沢炉端あっぱれで(山口直起さん提供)

無償100人分 コロナ療養ホテルに

 新型コロナウイルス感染者のうち、軽症・無症状の人が療養する場所を提供している金沢市香林坊のホテル「東横イン金沢兼六園香林坊」の従業員や医療従事者、患者を支援しようと、同市片町の居酒屋「金沢炉端あっぱれ」が九日、百人分の料理を無償で提供した。一時休業のため店内で提供できなくなった食材を活用した。 (小川祥)

 感染防止対策として十二日から三十一日まで、市内の飲食店の営業時間を午後八時までに短縮するよう県が要請していることを受け、同店は九日から一時休業に入った。

 店は、県内を中心に北陸地方の農家などを訪問し、新鮮な野菜を仕入れている。一時休業に伴い、それまでに用意していた食材をどうするかが課題だった。

 店を経営する「ELF」の山口直起代表(35)は、知人の同ホテル支配人から「受け入れホテルで働く従業員や医療従事者は激務で張り詰めている」と聞いていた。応援の意味を込めて、店の食材を生かすことにした。

 能登牛を使った牛丼の具や無農薬野菜のバーニャカウダ、地元漁港で取れた地魚を使った料理などを店内の厨房(ちゅうぼう)で調理し、ホテルに届けた。

 感染症が落ち着いたら、感謝の気持ちを伝えるため医療従事者に無料で料理を提供する計画も立てている。山口さんは「正直、飲食店はものすごく厳しい。それでもコロナ対策に従事する人たちはそれ以上に頑張っていて、心から感謝している。少しでも役に立てたらうれしい」と話す。

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