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Thursday, December 16, 2021

町の”小さな”ケーキ屋さん コロナ、原材料高騰…奮闘する女性パティシエ 広島・府中町 - www.fnn.jp

テレビ新広島

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コロナ禍と相次ぐ原材料の値上げが続く中、今月、あるケーキ店が府中町にオープンしました。直面する様々な問題に奮闘するケーキ屋さんの現状を追いました。

今月オープンした1軒のケーキ店。自宅を増築した店舗は決して広くはありません。
しかし、ショーウインドーにはおいしそうなケーキが並んでいます。

(ポールキャトラー・藤本梨恵 オーナーシェフ)
「ぱっと見て可愛くて、食べてにっこりなれる。それでまた食べてみたいなと思えるようなケーキを作りたいといつも思っています」

オーナー兼パティシエの藤本梨恵さん。広島市や呉市の有名ホテルでパティシエとして勤務、フランスでも2年半にわたり修行してきました。

(藤本梨恵さん)
「私はこのメレンゲのモンブランが好きで作ってみたかった」
Q:フランスは中がメレンゲが多いですか?
「メレンゲのところが多いです」

和栗のペーストを使ったモンブラン。中にメレンゲを入れるのはフランス流です。

(藤本梨恵さん)
「マカロンとかレーズンバターサンドやフルーツサンドとか、色々やってみたいものはたくさんあるのですが」

今年に入って開業の準備を進めてきた藤本さん。しかし、そこにコロナ禍と原材料の値上がりが大きく立ちはだかります。

(藤本梨恵さん)
「夏ぐらいから準備していたのですが、いざ機材を買おうと決めた時に半導体が不足しているという原因もあって、コロナという中でなかなか機材の納品が遅くなってしまい、前の勤め先は辞めると決めていたので」

世界的なコロナ禍の影響で原材料の生産が減少する一方、経済の回復による急激な需要の拡大により半導体などの部品不足が深刻になっています。冷蔵庫やオーブンなどは特に製造量が減少しています。

(業務用機材販売会社「秀栄」・出野上健さん)
「2~3日から1週間で入るものなのですが、(メーカーから)納期が2カ月くらいかかると言われましたので、ものによっては受注停止のものもあるみたいで」
Q:いつまで続きそうですか?
「実際にはよくわかりませんが、年明けはまだ続くのではと思いますが、こういう経験は初めてですね」

クリスマスケーキも生クリームとチョコレートの2種類を作りました。しかし、ここにもコロナの影響が影を落とします。

(藤本梨恵さん)
「今年はサンタクロースのクリスマスケーキの飾りが不足していて」
Q:何でないんですか?
「海外製造のものが多くて、コロナでロックダウンしているところもあって輸入が難しい」

加えて、原材料の高騰も今後の大きな不安材料です。

(藤本梨恵さん)
「薄力粉が値上がりにもう少ししたらなる。クルミなども少しずつ上がってくるみたいなので、輸入物がちょっとづつ上がってくるような感じはしています」

輸入品は原油高や円安の影響が大きく、値上がりが止まりません。
小麦は小売店の販売価格で、今年に入ってキロあたり13円値上がりしています。業務用小麦は今月20日に更に値上げが予定されていて、大手の製粉会社は家庭用の小麦も来年1月の値上げを発表しています。

そんな中で開業した藤本さん。商品の価格を決めることに悩みました。

(藤本梨恵さん)
「今から値上がりすることを考えて、どうしたらいいかとか。何が値上がりするのかを全てを把握できているわけではないので、どうしようかなというところはありました。起業してすぐに値上がりはだましたみたいでいやなので、できれば当分はこの価格でやってみたいと思っています」

コロナ禍と値上がりの中で開業した藤本さんの小さなケーキ店は、一抹の不安を感じながら最盛期のクリスマスシーズンを迎えようとしています。

(藤本梨恵さん)
「できればお安く提供したいです」
Q:値上がりへの不安感はありますか?
「そうですね、不安ですね」

お客さんが笑顔になるケーキを届けたい。町の小さなケーキ屋さんの挑戦は始まったばかりです。

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からの記事と詳細 ( 町の”小さな”ケーキ屋さん コロナ、原材料高騰…奮闘する女性パティシエ 広島・府中町 - www.fnn.jp )
https://www.fnn.jp/articles/-/286407

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