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Saturday, September 5, 2020

ピンク、ショートケーキ、宇宙...日本画!? イメージ覆す意欲作 - 岐阜新聞

◆県美術館「日本画の逆襲ふたたび」

 日本画の「いま」を検証する所蔵品展「日本画の逆襲 ふたたび」が、岐阜市宇佐の県美術館で開かれている。3年前の「日本画の逆襲」展で取り上げた7作家に土屋礼一さん(74)と長谷川喜久さん(56)の作品を加え、現代日本画の新しい姿を伝える。

 近代、西洋文化に相対する概念として成立した「日本画」が、現代絵画となり得るのかを検証する企画。「日本画の逆襲」で展示後、同館が縁あって収蔵した作品とともに、従来の収蔵品を組み合わせた、計12点が並ぶ。

 土屋さんの六曲一隻の屏風(びょうぶ)「紅映譜(こうえいふ)」は夕日を表すピンク色と、墨の黒を大胆に対比させた。「画材の可能性を常に探り、新しい表現にも意欲的。今回の作家の中で最高齢でありながら、エネルギッシュで積極的に主張をしている」と、展示担当の青山訓子学芸課長は話す。

 長谷川さんの作品は2点。「刻(とき) 刻々(こくこく)」は、中央のイチゴショートケーキにアリが列をなすさまを描いた。人が四方を取り囲んでいる。作品は水平に寝かし、台座にもアリが描かれているという遊び心があふれる。

 新恵美佐子さん(57)はアクリル絵の具も用いて海を描き、坂本一樹さん(54)、林真さん(48)、岡村智晴さん(36)は、それぞれ箔(はく)を大胆に用いて宇宙やチョウの表現に挑んでいる。神戸智行さん(45)は、国際展の出品先だったシンガポールを中心に据えた世界地図をかたどり、モミジ、桜の花びらで点描した2点を並べた。加藤良造さん(56)は、縦2メートル×横1・3メートルの和紙パネルを並べ、山水境をスケール豊かに描いた。今回は9枚あるうちの6枚を展示している。

 今回の最年少、服部しほりさん(32)は「展墓記」で、墨の線をあえて強調。「明治期に日本画壇で否定された線を復権させている。伝統的なスタンスに立つことで力強さが備わっている」と青山さん。

 共通するのは「日本画」が持つイメージを取り払い、現代画として昇華させようとする作家の姿。青山さんは「伝統的なジャンルでも新しいものに出合える。実際に見てもらい、そんな体験をしてほしい」と呼び掛ける。

 ルドンの作品を中心に所蔵品を紹介する「ルドン、西洋美術コレクションから」も同時開催中。ともに12月13日まで。関連イベントとしてワークショップが11月3日、アートツアーが同22日に行われる。ともに事前申し込みは不要。


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