新型コロナウイルス感染拡大の影響で苦境に立つ学生を応援するため、金沢市内の子ども食堂「かなざわっ子ｎｉｋｏｎｉｋｏ倶楽部（くらぶ）」と、学生向け賃貸を中心に扱う「のうか不動産」が家庭や企業で余った食材の寄付を受け、学生への配布に乗りだす。コロナ禍で生活に困る学生を支える一助とする。
子ども食堂は家庭で余った食品を福祉施設や生活困窮者などに寄付する「いしかわフードバンク・ネット」と連携し、５月上旬から子育て世帯向けに食材の配布をしてきた。
「アルバイトの収入が減り、（低価格の）もやしばかり食べている」といった学生の窮状を耳にした喜成清恵代表（４９）が、のうか不動産に協力を呼び掛け、県内大学や専門学校に通う一人暮らしの学生や留学生も対象にすることにした。
第１弾として２４日、米や菓子のセットを１００人分用意して配布する。抹茶ケーキ、高野豆腐なども確保した。配布場所は、のうか不動産が入居者に配信しているメール、大学の生協などを介して学生のみに公開した。
学生団体「高等教育無償化プロジェクトＦＲＥＥ」が４月、全国の大学生ら１２００人を対象に実施したアンケートでは、約２割が退学を考えていると回答。学生自身のアルバイト収入に関しては「減った」が３９・８％、「ゼロになった」が２８・５％だったという。
こうした状況を受けて当日は食材に、未払い賃金などについての相談窓口を記したチラシを同封するほかアルバイト収入などに関するアンケートも行う。
反応を見て継続する予定で、のうか不動産広報企画室の米山宏統括マネージャー（４９）は「学生の住環境だけでなく生活全体が有意義になるようサポートしたい」と話した。
食材の持ち込みは２２、２３日、新神田４丁目の「かなざわっ子ｎｉｋｏｎｉｋｏ倶楽部（くらぶ）」で受け付ける。賞味期限が１カ月以上あり、未開封の米やレトルト食品、缶詰、調味料などが対象で、持ち込み前の電話連絡＝０７６（２１８）４００５＝が必要となる。市役所第２本庁舎や県勤労者福祉文化会館（フレンドパーク石川）に寄せられた食材の一部も利用する。
北國新聞社
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May 20, 2020 at 09:38AM
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